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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 大人のクラブ活動 誰が呼んだか「日比谷鉄棒クラブ」。平日の午前7時半ごろと、お昼休みの12時半ごろ、東京都千代田区の日比谷公園・鶴の噴水を抜けたあたりの運動広場に、どこからともなく中高年が数人現れて鉄棒を練習しているのだ。ほとんどが公園の周りにある企業や官庁に勤めるサラリーマンで、上は裸かアンダーシャツで、下はスーツのスラックス姿。ときにはトレーニングウエアの女性も来る。集団行動をするわけでもなく、黙々と自分のメニューをこなし、始業時間が近づくとさっさと服を着けて去っていく。会費や規約があるわけではないが、雨が降らない限りほとんど毎日、もう半世紀以上も続いているそうだ。 話を聞いてみると、皆とくに学生時代に体操をやっていたわけではない。たまたま通りかかって他の人がやっているのを見て「おもしろそうだ」とやり始めた。大胸筋と上腕二頭筋が隆々として腹筋がきれいに割れている小柄な男性は56歳。「仕事の都合で来られないとき以外は、もう20年ほど通っている」そうだ。30代のふたりは、始めてから1年に満たないが「デスクワークがほとんどなので、昼休みに体を動かすと仕事がはかどる」と口をそろえる。 はじめは逆上がりもできなかったのに、年期を重ねるうちに大技ができるようになる。いつのまにか腰痛が治り、40肩や50肩に悩むこともない。当然メタボリックシンドロームとは無縁だ。公共の施設を利用するからお金もかからない。 出勤前に近所のグラウンドでプレーする「早起き野球」チームもある。商いを営む人たちは土日に休めないし、昼間は学校や企業が使うから空きがない。ならば、と日の出とともに同好の士が集まって練習を始めた。昭和56年には長野県で早起き野球協会が発足し、いまでは34都道府県の1万2000チーム、約20万人が参加する全国組織になった。サッポロビールの協賛で毎年大会も実施している。 どのチームも40代以上の中高年が多いそうだが、朝の空気を胸いっぱいに吸って、好きなスポーツで汗を流すのは気持ちのいいものだろう。そこには組織もしがらみも関係なしに、自分の時間を楽しむ個人がいる。 さすがに今はすこし前のような仕事ひと筋の会社人間は少なくなったようだが、「ナントカ会社の誰それ」という肩書を外して「大人のクラブ活動」をしている人はどれだけいるだろう。厚生労働省によれば一昨年の日本人の平均寿命は男性が78・56歳、女性は85・52歳。会社を辞めてからも人生は長いのだ。 日比谷公園の大車輪男は、「定年になったら、ここへは来ない。家の近所にも鉄棒はあるからね」と笑った。(編集委員・早坂礼子) (2007/03/07『Sankeiweb』)
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